小島 聖

日々

2024.12.15

9年前、スズナリで観た
”杏仁豆腐のココロ”
とにかく心を揺さぶられて芝居の半分以上泣いていた記憶がある
鄭義信作、演出のこの芝居
こんな芝居をやりたい、演じたいと強く思った
あれから9年も経ってしまったのか
時が流れるのが早い
全く公演情報を見逃していて、友達からお誘いを受けた時
え!やるの!誰が!
と、自分が見落としていたことと、自分が演じられてないことにがっかりした
けれど公演情報を見て、納得したし是非に観たいと思った
悔しいけれど、今回、村岡希美さんが演じている
村岡さんはチャーミングで品もあり、繊細な体からでるエネルギーの強さ
本当に素敵だった
浅野雅博さんの体たらくな感じとうちに秘めてる悲しさと
それにもグッときてしまった

どうして私が言いたいこと、この女性は言ってくれてるの!
そう、そうなのよ!
って大きく涙流しながら頷いてしまう
鄭さん、どうしてこんなセリフが出てくるのですか?

9年前見た時にも演劇だし物語なんだけれど他人事と思えなくていろんな発せられる言葉、
会話一つ一つが自分ごととして勝手に変換してしまっていた
今回もまた自分ごとになってしまった
涙が止まらず、隣の人に迷惑かけてるかもと思いながらも
溢れてしまう感情を抑えきれず

お互い思っているのに言葉にしないことで伝わらない
伝わった時にはもう関係は終わろうとしている
もっと早くに一緒に泣きあえたらどんなに今が違っていただろう

今頃なんでも話せるようになってね
元の関係に戻れないかな
無理だよ
メリークリスマス
なにもしなくていいから
ただ抱きしめめてくれるだけでいいから

これを書いている今も思い出しなきをしてしまいそうなくらいまだ芝居を整理しきれてない
整理する必要もないのかもしれない

とにかくこの芝居はいつまでもいつまでも続いていってほしい
そのどこかのタイミングでいいから
私も演じてみたい
それまでには個人の感情は持ちつつ溢れ出ないように役を近づけて手放して演じられるように
こんなにカーテンコール終わって席から立てない芝居はない
顔がぐちゃぐちゃです

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