小島 聖

日々

2025.11.07

Nepal 日記/1

ある日、友達にメールをした。はずだった。
返ってきたメールは私がメールした相手ではなく、ネパールの知り合いからだった。
あれ?と思って再確認したら、東京の友達のメールの頭文字とネパールの知り合いの頭文字が
”A”から始まるので、私がうっかり送信相手を間違えてしまったようだ。

「ひじりさん
日本語読めません。あなたは間違えて送ってるみたいです。
ところでお元気ですか?」

英語でそんな内容の返信がきた。
わ!やってしまった!
すかさずネパールの彼に、
「ごめん間違えました。でも久しぶりですね!元気ですか?」

「元気です。久しぶりに遊びに来てください」
とネパールの彼から返信をもらった。

なんだか懐かしい。思いがけず久しぶりの繋がり。
ふと、今ならまたネパールに歩きに行けるかもと
ネパールが身近になった。
で、思ってしまったし、友達にもネパールに行くと話しているうちに
行くことに決めた

パスポートを見返してみると最後にネパールを訪れたのは2014年
11年ぶりのネパールとなる。
あまりにも月日が通り過ぎて行くスピードが早すぎる
7年間毎年通っていた時間より遠退いていた時間の方が長くなってしまった

11年
今のパートナーと出会い、結婚して、子供が産まれ、子育てや新しい生活にドタバタし、
コロナの時期があって、子は幼稚園から小学生になり、50歳目前となった私
自分に蓋をしてどこかでずっと我慢していた私
新しい生活の幸せを噛み締めつつ、でも自分の欲が満たされず悶々とする私
結局わがままな私
やっぱり自分のペースでやりたいことはやりたい

チケットをポチッと購入するまでにも毎日パソコンと睨めっこ
まず、子供を連れて行くかどうか
私が好きなネパールを子にも見せてあげたい、一緒に歩きたいが半分
私の時間を誰に気を使うでもなくゆっくり味わいたいから1人で行きたいが半分
やはり子供を切り捨てられない私がいる
で、結局一緒に行くことに決めた
子の学校の予定と私の予定とで大まかな日程が見えてきた
あとはポチッとするだけなのだけど、なかなかできない
日によって金額が違いすぎる
毎日変動する金額をチェックしてよし!と半ば勢いでチケットを購入してしまった
子供にも意志が出てきているので、日によっては学校に行きたい、でもネパール行きたい
と心が定まらない。
そんな発言を聞くたびに、やはり一人旅にすればよかったとイライラする。
そんなことでイライラするのもどうかと思うがイライラしてしまう
だんだんイライラにも疲れてきて最終的に行きたくないとなったら、
子供分だけチケットを払い戻ししようと腹を括った

腹を括ったら色々動き出した
一緒に行きたいと言ってくれた友達が現れた
子と仲良しの大人だから頼もしい
ネパールの彼にもメールを正式に送った
「子を連れて、友達と3人でトレッキングの旅に行きたいのでアレンジお願いします」
「僕の13歳と10歳の子供と妻と家族も一緒にトレッキングに行きましょう」

子供の今までの山の情報を彼に伝えて、子が歩ける場所が前提で場所の候補を出してくれた
Mardi Himalに決まった。
往復で5日の短いトレッキング。それでも最高点は4200mだから子にとっては初めての高さ
まぁなんとかなる
たぶん
ダメなら下山すればいいし

舞台の稽古、本番と日々が過ぎて行く中、並行して少しづつ旅の準備も始める
自分の装備は古くなっているものもあるけれど、使えるし大丈夫
あとは子のものを少し揃えないといけない
成長のスピードが早くて大丈夫と思っていたものが着させたらサイズアウトしていて買わなくては行けなかったり、
高山病に備えて薬を用意したり、食が合わなかった時の為に少しのインスタント味噌汁やふりかけ、
自分のこと以上にもしもに備えて神経を使う
あまりにも物を短期間に見ていたら買い物に疲れ果ててしまった
物のエネルギーって強い

あと私たちにとって強い味方が梅干しと梅肉エキス
子が小さい時から体調が悪くなりそうって時は梅肉エキスを舐めさせてきた
日々の食卓には毎年作っている梅干しも欠かせない
この2つを持っておけば、体調を崩しそうになっても食が合わなくても助けてもらえる気がする

そんなこんなであっという間に出発の日
60リットルと75リットルのバックパック2個をもっていざ!

少しずつネパールでの出来事を綴って行こうと思います